医者に不安を持つのは損
人生で損したな〜ってことはたくさんあります。むしろない人の方が少ないでしょう。私もかなり損したな〜って思うことはありますが、その中でもかなり損したな〜って思うことがあるんですよ。それは「ドクターショッピング」をしてしまったことです。
ドクターショッピングとは、簡単にいうとひとつの症状に対して病院を転々としてしまうことを言います。一時期「セカンドオピニオン」って言葉が流行ってましたが、あれとは全く別物です。セカンドオピニオンは、主治医が別の医師に意見を求めることを言います。
セカンドオピニオンは紹介状にその患者さんの症状を書くことで別の医師がその診断を踏まえて診断しますが、ドクターショッピングは満足いく医療が行われているにも関わらず病院を転々としたり、同じ症状を訴えて別の病院を同時に受診する、これがドクターショッピングです。
私は精神科のドクターショッピングをしてしまった人間なんです。しかもADHDの治療薬である「ストラテラ」の投薬中に無断断薬してしまいました。
ストラテラやコンサータなど、ADHDの治療薬は途中でやめてしまうと症状が悪化すると言われています。そして私も例に漏れず、断薬した段階で症状が悪化にしました。とにかく会話の「間」や「話すタイミング」が分からないんです。以前は完全にできたかというのは疑問ですが、少なくても人の話を遮るような形で会話をすることはありませんでした。
しかし、現在は本当に人との会話の間が読めず、人が話そうとしている時に同時に話してしまう、ということが起こっているので非常に生活に支障をきたしています。
またドクターショッピングはこうした患者の視点からの勝手な断薬だけではなく、精神疾患による障害者手帳がもらえない、というリスクもあります。精神疾患での障害者手帳取得には「診断から6ヶ月の通院があること」が必要ですからね。ドクターショッピングを行うということは診断の時期が後ろにズレていくということなんですよ。
なんで私がこのようなドクターショッピングをしたのかというと、医師に対しての不安感があったからです。精神科は基本的に患者に病名を告げないことの方が多いため、自分がどのような状態なのかさっぱり理解することができませんでした。それに医師と話し合う時間も10分か15分ぐらいだったため、ろくに自分の意見も言えず不信感が募って「もっといい医者がいるはず」と思い込んでドクターショッピングをしてしまいました。
今通っている病院でもあまり医師と患者のコミュニケーションする時間がないため、病院とはそういうものなのだと割り切って通っています。
ただここで言いたいのは、医師に不安を持つのは損ということです。だって彼らはプロですから。プロでも人間なのでミスはしますがね。プロの力を借りなければ私たちは生活することもままなりませんし、障害者手帳をもらうこともできません。そのため、精神疾患で病院にかかっても最低半年間は余裕があれば耐えてみることが必要でしょう。
ドクター・ショッピング―なぜ次々と医者を変えるのか (新潮新書)
- 作者: 小野繁
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2005/09
- メディア: 新書
- 購入: 1人 クリック: 14回
- この商品を含むブログ (3件) を見る